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- 抜歯矯正について
どうして抜歯が必要なのでしょうか?
基本的には非抜歯での矯正を目指します
患者様の歯並びの状態によっては、どうしても抜歯が避けられないケースがあります。
ですが、やみくもに歯を抜くようなことはなく、基本的には非抜歯での矯正を目指します。
天然歯はその方にとってかけがえのないもので、抜歯せずに治せるのが一番です。
ただ、“歯を抜いても治した時のメリットが、抜歯のデメリットを上回る”と判断した場合には、抜歯矯正をご提案することがあります。
歯が正しく並ぶためのスペースを作るため
では、どういう時に抜歯が必要になるのでしょうか?
患者様の歯並びの状態によっても違いますが、特に多いのが“歯の大きさに対して、顎が小さい”というケースです。
この場合、歯が正しく並ぶためのスペースがないため、そのままだと歯がガタガタになってしまうことが考えられます。
そのため、主に小臼歯などを抜歯して歯が正しく並ぶためのスペースを確保する必要が生じるわけなのです。
はた矯正歯科では、可能な限り抜歯をしない矯正を選択することを大切にしております。
しかしながら、歯並びを整えるためにはどうしても抜歯をしなければならない場合もあります。
例え話で説明しますと、歯並びが悪い状態とは、3人掛けの椅子に4人が無理やり座っている状態です。
成長期の子供の場合は、椅子を大きく作り替えて4人座れるようにすることが可能です。
しかし、大人の場合は残念ながら椅子を作りかえることはできません。
椅子である「顎」の成長がとまってしまっているからです。ですから、綺麗に歯を並べるためには、抜歯が必要になることがあります。
もし、抜歯が必要な症例で抜歯を行わない場合はどうなるのでしょう?
先程の例え話でお話ししますと、3人掛けの椅子に無理やり4人が座ることになりますので、綺麗に座ることができません。つまり、歯並びも同じで、綺麗に並べることはできませんし、必ずどこかに無理が生じてしまいます。
無理な非抜歯矯正では歯を動かすことで歯茎が下がったり、スペースが足りずに歯が並びきれず出っ歯になったり、せっかく矯正をしたのに再びガタガタが生じてしまうといったデメリットもあるのです。
日本人は欧米人と比較して、人種的に顎の幅や奥行が小さく、ただでさえ口元が出ているにもかかわらず、さらに鼻も低いため余計に口元が出ている様に見えてしまう、という骨格的特徴があります。
つまり、欧米人と比較して日本人の患者さまの矯正治療は断然難しく、永久歯を抜かなければ理想的な歯並び、咬み合わせに治らないことが多いのです。
矯正治療の目標は、単純に歯をきれい並べることだけではなく、緊密なかみ合わせや調和のとれた口元を提供し、長期にわたる安定を目指すことです。
そのため、抜歯か非抜歯かを決めることは、矯正治療の診断で最も重要なポイントであると言えます。
抜歯が必要と判断された場合、当院で抜歯を行うことが可能です。
大学病院の口腔外科で長年、年間数百本と多くの抜歯経験を積んだ口腔外科認定医が確かな技術でストレスの少ない抜歯を行います。
とくに親知らずの抜歯は、患者さまにとって一番ストレスのかかる治療です。
なるべく負担を軽く、痛みがなくできるだけ腫れないスピーディーな抜歯を心がけています。
抜歯によりお口に影響はないのでしょうか?
噛めなくなるなどのトラブルはありません
矯正治療のために歯を抜いても、その後、抜歯により生じた隙間は必ず矯正治療で噛める状態になるまで閉じますので、抜歯によりものが噛めなくなるなどのトラブルが起こる心配は基本的にはありません。
抜歯をせずに歯を並べる方法も
歯のがたつきが少ない場合は抜歯をせずに歯を並べるスペースを確保するために歯の側面を少量削るという方法(IPR)が可能なことがあります。この場合、歯の表面を削る量は多くて0.3~0.5mm程度ですので、歯の最表面で神経の通っていないエナメル質の範囲内の切削になります。それにより歯がもろくなったり、虫歯になりやすくなったりすることはありませんのでご安心ください。